FC2ブログ
BLゲーム『鬼畜眼鏡』の須原秋紀をメインとしたブログサイトです。 ゲームの性質上18歳未満の方、ゲームの内容をご存知でない方の観覧はご遠慮願います。 気分を害されても一切責任は取れません。
http://tidemoonshadow.blog24.fc2.com/
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 web拍手
別窓 | スポンサー広告  
Birthday song (2)
2009-11-23 Mon 19:18

BLゲーム『鬼畜眼鏡』の二次創作です。
ゲームの性質上、18歳未満の方の観覧、ゲームの内容をご存知でない方の観覧はご遠慮願います。


舞台は少し未来で、完全に本編から離れた設定でこの話は進んで行きます。
VFBの力だけを頼りに書きました。これぞ90%妄想の力!
文章が大変ボヤボヤしてます。極力克哉の気持ちになって進めていただけると嬉しいです。







秋紀の誕生日当日。
俺は一人秋紀から貰ったチケットと地図を見比べながら校内を歩いている。
がやがやと騒がしい客引きを無言であしらいながら目的の教室を探す。
思えば秋紀の通う大学に足を踏み入れるのも今日が初めてだ。
長い坂道の並木を貫けると真新しい校舎がいくつも聳え立っていて、さらに多くの学生で賑わっている。
ここで秋紀は俺の知らない時間を過ごしてきたんだな……
自然と辺りのものを観察するように見回していて、それに気付いて一人で苦笑いした。


ようやく目的の棟を見つけフロアに到着すると、教室を探すまでもなく秋紀が廊下でそわそわと辺りを見回していた。
「克哉さんっ!!」
俺を見つけると一目散に笑顔で駈けよってきて、嬉しそうに手を引く。
「間に合ったか?」
「うん、ピッタリ。克哉さん、来てくれてありがとう!」
「ああ。」
秋紀がこんなに嬉しそうだから、俺までつられて嬉しくなった。
案内されたのは普段は講義に使われているであろう一室で、暗幕で部屋を暗くしたり、部屋中電飾で飾りつけされていたり。
一生懸命それらしく演出されている教室は、手づくりの小さなライブハウスだ。
秋紀の入ったサークルは大学内にいくつかある軽音系のサークルの中でも最も規模が小さく、毎年こうした小さな教室でライブをしているらしい。
秋紀曰く、他のサークルは大きなステージで派手に演奏しているけど、自分たちはこの小ぢんまりさがいいのだそうだ。

一番前を勧めるのを何とか断って最後尾に秋紀と並んで座る。
「一番前で聴いて欲しかったのにな…」
「……悪い。」

既に別のバンドが演奏中で秋紀の出番までふたりで鑑賞した。
まだまだ不慣れそうな演奏は、今年入ったばかりの学生で構成されているバンドなのだそうだ。
暗い教室でこっそり手を繋いだり、掻き消される声に耳元で会話したり。
隣に秋紀がいてくれることがとても心強かった。
しっかりと手を繋いだままふっと横目で見ると、秋紀は後輩たちに真剣な眼差しを送っていた。
なんだか、俺の知らない人物がそこにいるようで……
演奏する仲間を見つめる秋紀の瞳はとても嬉しそうだった。
秋紀、何を考えているんだろう。
それは俺の知らない、秋紀の感情。

「僕一番後ろまで届けるから。克哉さんまで届けるからね!」

いよいよ出番が迫ってきたらしい。
演奏が終わると秋紀は笑顔でそう言って、ひとり教室に取り残されてしまった。
次のバンドの曲も、メンバーも知るはずがなく、俺はただ黙って演奏を聴いた。
周りはもちろん学生たちばかりで、俺はどこまでも浮いていた。
“孤独”
急に底はかとない不安に襲われて、さっきまで秋紀が座っていた椅子をそっと撫でる。
自分の知らない空間に、ひとり。場違いな居心地の悪さをひしひし感じながら待つ。
ここは俺の知らない、秋紀の場所……


しばらくするとバンドが入れ替わり、いよいよ秋紀たちの出番だ。
長く長く感じられた重たい時間からようやく解放される。
バンドメンバーに合図を送りながら準備が整うと、秋紀はニコリと俺に微笑みかけて演奏が始まった。
初めて聴く秋紀の歌声、秋紀の詩。
手づくりの音に載せて歌う秋紀はとても楽しそうだった。
ずっと避けてきた初めて見る秋紀の姿。
俺の知らない、秋紀の姿……

「皆ありがとう!今日のライブが迎えられて幸せです!!」
「「アキー!アキせんぱーい!!」」

数曲アップテンポな曲が続き一区切りすると、客席から次々と声が飛び交った。
少し驚くと同時に、秋紀のコミュニティが拡がっていることに安心する。

「次が最後の曲です。この曲は僕が18歳の誕生日を迎えた日のことを想って描きました。
 その日僕の大切な人から、とてもステキなプレゼントを貰ったの。僕本当に嬉しくて……
 それは僕の一生の宝物です!僕の大切な人に捧げます。聴いてください……」

ああ…
秋紀の18歳の誕生日。それは俺たちにとって忘れられない、大切な日だ。
秋紀に永遠を誓った、俺の人生を捧げると決めた大切な日。
静かに始まった曲は先程までとは打って変わりやわらかなメロディで。
秋紀がひとつひとつの言葉を大切に、贈る様に歌っているのが伝わってきた。

――あの日 あなたが そうしてくれたように
 僕の 永遠を あなたに 贈る……――

瞳を潤ませながら歌う秋紀の姿は、本当に綺麗だった。
俺は何を悲しむ必要があるのか。迷う必要があるのか。
秋紀はいつだって俺の傍にいるのに。
秋紀のこころを聴いた途端、俺はフッと軽くなったように感じた。
何も恐くないし、心配する必要もない。俺たちはずっと傍にいる。
あの日、俺の永遠とともに贈った小さな指輪が、マイクを握り締める指にキラリと輝いていた。





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「さっきオリジナルやってたバンド、いいね。」

バンド仲間のライブを見にやって来ていた男が、知り合いを捉まえて素直にそう告げた。

「特にボーカルの子、まだまだ成長途中だけどすっごい心こもってる歌だった。」
「あー須原のバンドっすか。なかなかよかったですよねー!」
「最後の…誕生日の日の歌だっけ?あれなんか特にさ。」
「そういや先輩ももうすぐ誕生日じゃなかったですっけ?」
「ああ、来月…ってなんで誕生日なんか覚えてんだよ!キモチワル!!」
「俺と先輩の仲じゃないっすか~。お祝いしましょうよパーッと!」
「あのなぁ、俺もこれでも忙しーの!」

じゃあな、と一言。明るめの長髪をひとつにまとめた青年は、ひらひらと軽く手を振りながら教室を後にした。

「太一せんぱーい、お誕生日おめでとうございまーす!!」
「まだ早いってのっ!!」


"Happy Birthday Taichi!! 11.23.2009"



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


Birthday song 3 へ


スポンサーサイト

 web拍手
別窓 | Greeting☆彡 | コメント:1 | トラックバック:0 
<<Birthday song (3) | 月夜のお散歩 | とり急ぎ>>
この記事のコメント
no.40:
はい~ということで、こんなに時間がかかってしまって本当にゴメンナサイ!
秋紀ちゃんホントごめんね><。
ようやくなんとかまとめることができました。時間かかってコレです。。。
時間かかりすぎて他キャラの誕生日になってしまったので、急遽太一君のバースデーも祝ってみました!
あとは締めで少しだけ…完成までもうちょっとだけ待って下さい><。
2009-11-24 Tue 01:32 | URL | 伊緒 #-[ 内容変更]
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 月夜のお散歩 |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。