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BLゲーム『鬼畜眼鏡』の須原秋紀をメインとしたブログサイトです。 ゲームの性質上18歳未満の方、ゲームの内容をご存知でない方の観覧はご遠慮願います。 気分を害されても一切責任は取れません。
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Katsuya and Aki ~ the tragic Love
2009-06-23 Tue 00:17


BLゲーム『鬼畜眼鏡』の二次創作です。
ゲームの性質上、18歳未満の方の観覧、ゲームの内容をご存知でない方の観覧はご遠慮願います。


Shakespeare作『口ミオとジュリ工ット』のパロディSSとなります。
原作をご存知の方はもちろん、ご存知でない方も、捏造部分が多いため単独でお読みいただけると思います。
ただ、原作通り“悲劇の愛”となっておりますので、嫌な予感がした方はその予感に従うことをお勧めします。


※このSSはパロディ元を忠実に再現したものではありません。創作者の解釈で設定は書き換えられています。
※キャラ崩壊が著しいです。ご注意ください。




 



これは悲しい時代に生きた、この世界では結ばれることのなかった二人の青年の物語。

立場も違えば年齢も違う。そんな二人が運命的に出会い恋に落ちた。
それが世間で認められない関係だとしても、愛することをどうして止めることができましょう?




「秋紀…愛してる。」
「克哉さん…僕も愛してる。」

周りの人間の世間体、この街の規範たる法律、総てを司る常識までが俺たちを引き裂こうと働く。
この世界ではもはや俺たちが愛し合う術はない。

「永遠に…」
「永遠に…」

そう二人で誓い合った秘め事も、いつ誰の手によって掻き消されてしまうか。
耐えられなかった、いつか壊されてしまうなんて。
だから俺は心に留めてきた計画を実行することにした。それが全てを失う結果になったとしても…


「秋紀、秋紀っ!もう俺は我慢できない。」
「克哉さん?」
「このままでは気が狂ってしまいそうだ!」
「克哉さん…僕はもう貴方が愛しすぎて気が狂ってしまった。」
「ああ、かわいい秋紀。俺の狂気を知ればきっとおまえは恐ろしくなって逃げ出すだろう。」
「狂気?貴方の?貴方なら何も恐ろしくはない。克哉さんとなら僕はどこへだって行けるんだから。」
「秋紀…俺はおまえと生きたい。これから先も、ずっと…」
「僕もだよ、克哉さん。」
「だがその囁かな願いでさえもこの街では叶わぬ夢だ。」
「……どうしてなんだろう。なぜ皆僕たちを責めるんだろう。」
「秋紀、おまえは全てを捨てる勇気があるか?」
「全てを?」
「そうだ、おまえを今まで大切に育ててきた両親を捨て、家を裏切って、俺と来る気はあるか?」
「克哉さん、僕は貴方さえいれば何もいらない!」
「本当に?」
「うん、本当に。僕の愛に誓って。」
「よし。では聞いてほしい。俺は二人でこの街から逃げようと思っているんだ。この街から逃げて、誰にも邪魔されず二人で生きよう。」
「ああ、克哉さん!嬉しい!でもうまく逃げられるかな…途中で捕まっちゃったら?」
「大丈夫。ちゃんと計画してある。今宵、この場所で、また。」
「うん。愛しています、克哉さん。僕たちやっと幸せになれるんだね。」
「ああ、やっと煩わしいしがらみから解かれるんだ。愛している、秋紀。」



愛しさの溢れる口付けを交わし、二人の短い逢瀬は終わった。
帰路を辿る足取りは今までになく軽く、心は晴れやかだった。
後ろから黒い影が近づいているとも知らず…

「須原秋紀さん。」
「…?貴方は?」
「私はお二人のことを陰ながら応援していた者です。ついに今夜、決行されるとか。」
「どうして…?」
「佐伯様から伺いました。微力ながら私も協力させていただきたいと思い声をおかけしたのです。」
「克哉さんから…」

疑わしいと思ったが、二人だけの秘密を知っていることから協力者なのかもしれないと秋紀は考えた。

「こちらをどうぞ、お受け取りください。」
「これは…?」
「ただの保険です。計画が万事うまく進めば使う必要はありませんよ。」
「何の薬なの?」
「心臓の鼓動を止める薬。」

ガクガクと秋紀の体が震えた。手にした小さな小瓶を危うく落としそうになる。

「そんなっ恐ろしいもの!」
「いえ、ご心配には及びません。鼓動を止めるのはほんのひと時。すぐに眠りから目を覚ますでしょう。」
「そんなもの何に使うの?」
「計画の途中でもし誰かに見つかってしまった時、この薬を飲み干せばすぐに効力は現れます。
 追っ手は貴方が命を絶ってしまったと慌てふためき家に報告に戻るでしょう。その間に貴方は再び目を覚まし逃げ通せる、という寸法です。
 どうです?うまく行きそうでしょう?痛みなど微塵もありませんよ。貴方はただ眠っているのと同じ状態になるだけ。
 なに順調に行けば使う必要はないのですから。それに、佐伯様にもお渡ししております。」

秋紀はまだ迷っていたが、最後の一言が効いてとりあえず受け取ることにした。
何も起こらなければ使う必要はないし、何より克哉さんも持っているなら安心だった。
黒い男がにやりと笑ったことには気づかずに。



再び夜が訪れた。昼の世界は眠りに就き、夜を支配する月が空高く上った。
時間だ。
秋紀は家を誰にも気付かれないようにそっと抜け出した。
これから訪れる幸せな時間への期待に胸躍らせ、約束の場所に向かった。
ところが、だ。

「秋紀様!」
「っ!!」
「邸へお戻りください。こんなことが知れたら大騒ぎになります。ただではすみませんよ!」
「嫌だ!お願い見逃して!僕を行かせて!!」
「できません。さあ帰るんです。」
「来ないで!!それ以上近づいたら……これを飲むから!」
「何を…!?おやめください秋紀様!!」
「本気…なんだから。来ないで!!」
「あっ…!!」

秋紀は勢いよく小瓶の毒を飲み干した。
できれば使いたくはなかったが、予期せぬ事態に使わざるを得なかった。
克哉さんとの幸せを手に入れるためにはどうしても必要だった。

「秋紀様!!そんな……」

使いの者が駆け寄った時にはもう、秋紀の心臓は止まっていた。
大慌てで家へと引き返していく男。全ては計画通り…のはずだった。



時間に、遅れた。
少しの時間も惜しかったのに妙な男に呼び止められた。
必要ないと言うのに無理矢理小瓶を渡されたのだ。
断るのにも時間が惜しくて、走って俺は約束の場所に向かった。
既に秋紀は来ているはずだ。滞りなければ…

「秋紀!遅れた、すまなかった。」

返事がない。

「秋紀…?どこにいる?」

歩みを進めると月明かりに照らされて横たわる人影が見えた。
俺はそれがいったい誰なのか理解することができなかった。
だって秋紀は…これから俺と…一緒にここから逃げるはずなのに…
まさか秋紀が倒れているはずがないと思った。
何が起こっているのかわからず混乱した頭でふらふらと秋紀の元に跪く。

「秋紀…?どうしたんだ?何で…こんなところで眠っているんだ?」

美しい顔はまるで眠っているようで、起こそうと優しく囁いた俺の声は震えていた。
滑らかな頬を指で辿り、首筋に触れる。
信じたくなくて俺は大袈裟に頭を横に振った。嘘だ!
既に秋紀は脈がなかった。

「秋紀!秋紀!なんで!!」

これから二人で幸せに暮らすのではなかったのか?
ようやく二人で幸せになれるのではなかったのか?
こんなはずじゃなかった!!
俺は誰にもかまわず秋紀に縋りついて声を出して泣いた。
もしかしたら秋紀は、時間に来なかった俺に裏切られたと思ったのかもしれない。
それで悲しみに暮れた秋紀は思い余って毒を飲んだ。
なんて俺は愚かなんだろう!あんな男振り切って来ていればこんなことにはならなかった!
お願いします、神よ、どうか時間をお戻しください!
秋紀がまだその愛らしい笑顔を絶やさず、幸せに満ち満ちて、幸福な吐息が息づいていた頃に!
そのためだったら俺は俺の命だって差し出す。
憎き悪魔と契約したっていい。
だからどうか…秋紀を……

ふっと秋紀が握り締めている小瓶が目に入った。
ああこれは、俺があの男に渡されたものと同じ毒であろう。
可哀想に秋紀は俺の愛を失ったと思い込んで死を決意したのだ。
ああそうだ、きっと今ならまだ間に合う。秋紀と共に…俺は逝けるだろう。

「秋紀、俺も一緒に行くから。どうか懺悔させてほしい。すぐに、追いつくから…」

最期にもう一度秋紀のぬくもりを感じたくて、俺はその花びらの様な唇に口付けた。
秋紀の唇は…まだ温かかった。
そして、一思いに毒をあおり、秋紀をこの腕に抱きしめ、倒れた。
視界が霞む。愛しい秋紀の姿が消えていく。
いや、目が見えなくなっても愛らしい秋紀の姿はずっと俺の目に焼きついて…

「秋紀…俺たちはずっと一緒だ……愛してる…――」



まるで魔法が解けたかのように秋紀は目覚めた。
うまく…いっただろうか?
使いの者を家に追い返すことができた?
まだ意識がはっきりとしない秋紀は暖かなぬくもりに包まれているのを感じた。

「んっ…」

ああ。僕を包み込んでくれているのは愛しくて止まない人の腕だ。
きっと目覚めない僕を待って抱きしめていてくれたのだ。

「克哉さん…起きたよ?」

反応がない。

「克哉さん…?ねえ、克哉さん?」

だんだんと不安に襲われて愛しい人の顔を覗き込む。
眠っている…?
それにしては随分顔色が悪かった。
彼の手にしっかりと握られていたのは空の小瓶で、秋紀は自分と同じ状態で眠っているのだと思った。

「克哉さん、ねえ起きて?早くこの街を出ようよ?二人で幸せに暮らそう?」

一向に起きる気配がない。
嫌な予感が秋紀の心を襲い、固く閉じられた手から恐る恐る小瓶を抜き取る。
空の小瓶は秋紀のものとは異なる容態で、そのラベルには秋紀にも聞き覚えのある薬品の名が標されていた。

「嘘…だっ!!」

思わず秋紀は叫んだ。それは劇薬と知れる薬品の名だった。
口にすればもちろん死に至る。
ガクガクと秋紀は震えて、生きた心地のしない顔で愛する人の名を呼んだ。

「克哉さん!克哉さん!!克哉さん!!!」

返事は…ない。
身体の震えは治まることがなく、混乱する頭で何故こんなことになったのか必死で考える。
克哉さんは猛毒と知らずこの毒を飲んだ?いや、そんなはずがない。では何故?
僕の…せい?
もしかして克哉さんは僕が本物の毒を飲んだと思い込んで?それで自分も後を追おうと?

「ああっ…!!」

秋紀は泣き崩れた。
自分の持つ毒と、彼の持つ毒は同じものだったはずなのに。
彼もこの毒の効力を知っているはずだったのに。
何が起きたの?
どこで間違ったの?
どうしようもなくその愛らしい顔を悲愴で歪め、秋紀は泣き続けた。
そしてふっと自分の手のひらに納まった最愛の人を死に追いやった恨めしい小瓶が目に留まった。
ああそうだ、この小瓶にまだ毒が残っているかもしれない。一緒に逝けるかもしれない。
震える手で秋紀は毒の小瓶をあおった。

「んっ……酷い、一滴も残しておいてくれないなんて…」

まだ彼の唇に、舌に、飲み干した毒がきっと残っている。
そう思って秋紀は彼の頬を両手で優しく包み込んで死の口付けを交わした。
ゆっくりと舌を彼の中へと進入させる。口内の隅から隅まで、毒を探る。
美しく悲しい涙を零しながら、こんな激しい口付けをしたのは初めてだと思った。
そしてゆっくりと唇を離すと、二人の間にはきらきらと銀糸が引いて静かにぷつんと切れた。

「……だめだった。」

秋紀は絶望に暮れた。
せめて貴方と共に逝ける手段が残されていれば…

「貴方の唇…まだ温かい……」

もう少しだったのかもしれない。あと少し目覚めが早ければ間に合ったのかも。
ぽろぽろと涙を零しながら秋紀は激しく後悔した。

ざわっ…
人の気配がしてハッと我に返る。そうだ家の者が来てしまう。このままでは二人は永遠に引き裂かれてしまう。
その時だった。月明かりが床に転がされていた短剣を照らした。まるで今ここに現れたかのように…
何か不思議な力に吸い寄せられるように秋紀はその短剣を手にした。

「ああ、克哉さん!これで僕は貴方と逝ける!永遠に一緒だよ…」

ざわっ…ざわっ…
人の気配が近づく。慌てて秋紀は短剣に願いを込めた。

「剣よ、どうか僕を克哉さんの処に連れて行って!お願いだよ!」

そして勢いよくその華奢な身体に鋭い刃を突き立てた。

「ああっ!!」

小さく呻き声を上げて秋紀は再び克哉の腕の中に納まった。

「克哉さん…僕たち、これでやっと…幸せになれるね……愛してる…――」

その心は、とても穏やかだった。




おやおや…
ちょっとしたボタンの掛け違えが起きてしまったようですね。
総じて、思惑通り事は運ばないものです。
しかしどうでしょう?とても美しい愛の形だとは思いませんか?
このあと二人は幸せになったのか?さあ?それは貴女には知る由もないことでしょう。
我々がいる世界と、貴女方の住む世界は、まったく別のもの…
価値観も違えば規範も異なる、常識さえも同じくしない世界なのですから…





※(コメント欄)であとがきを載せています。合わせてどうぞ。
 ここまでお付き合いくださりありがとうございました。(拍手)にて感想いただけるととても嬉しいです。

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この記事のコメント
no.35:
反省会。。。たまには真面目に、ね。
如何でしたでしょうか?メガアキで口ミジュリ(一部)でした。
はああああああ何やってんだろ!別のパロディを考えていたんですが、先にカタチになってしまいました。
ので自重せずうp。すみませんでした。
これから似たようなテーマでパロとか何回もするかもしれません。

シェ○ク○ピア調を目指しました←恐れ多すぎるわボケェ!!
でも自分なりに満足してます。
パロといいつつ昔読んだ記憶とか、観た舞台のシーンから発展させた妄想で、読み返しながら書かなかったので大分捏造です。
これをメガアキでやる所以が弱すぎるなと反省しています。誰でもいいじゃん!タカツでもメガカタでもいいじゃん!
ひとつ言えるのは二人の関係が法律という曖昧な常識で決められた規範を侵す、という所でしょうか。
あとは家族・保護者という大きな壁。
世間体、常識が赦さないのは同姓なら全員だよね。
舞台を現代に持ってきたらその部分わかりやすかったかのかな?とも思ったのですが、
「街から逃げる」に値する行為が現代で思いつかなかったんです。創作的に重要なキーだったので…
誰も知らない地へ行ったところで、現代ならお尋ね者でしょう。二人の関係を咎められるでしょう。
なのでパロディの架空の世界に二人を飛ばしました。
あと、読みづら…と感じられた方多くいらっしゃると思うんですが、表現の都合上ナレーション3種あります。
いや、表現力の都合上…ですね、すみませんでした。一番表現しやすいように書きました。
・全ての元凶はR・克哉は悪魔と契約を交わした・二人が黄泉の国で結ばれたのかクラブRで幸せに暮らしているのかは不明
・最期は死⇔生の世界、パロディの世界⇔現代、ゲーム⇔現実の世界、様々な意味を込めました。
不親切な終わり方ですみません。

※このSSはパロディ元を忠実に再現したものではありません。創作者の解釈で設定は書き換えられています。

書き終わってから軽くあらすじ辿ってみたんですけど、やっぱ結構違う。
だいたいあってるレベルだよ。ごめんね。
しかしジュリ工ットの絶世の可愛らしさ、運命的な恋はメガアキに値すると確信した!
何か思うところございましたら、拍手にてお伝えくださいませ。
長いにも関わらず、観覧してくださってありがとうございました!

2009-06-23 Tue 00:21 | URL | 伊緒 #-[ 内容変更]
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